動画

iPhoneは普遍性をもつか

柄谷行人の『トランスクリティーク』*1を読んでいるせいか、普段の生活の中で、「普遍的なものとはなんだろう」とぼんやり考えることが増えた。時間と空間は普遍的な存在であると、とりあえずは言える。両者はいたるところで、常に、変わることなく存在し続…

自覚されていないものと自覚されているものの広がり

こんな動画を見た。もうすでに3回見ている。なんといっても漱石の作品を丁寧に読み解いていくことによって話があっちこっちへつながり、内容がどんどん膨らんでいくのが面白い。専門分野にとらわれずに関連する他の領域の議論もどんどん取り込みながら自説を…

興味がないものは、視界に入っていてもちゃんと見えてはいない

先日アルバイト先の塾でこんなことがあった。いつもの様に高校生の授業をしていたら、担当している生徒が「高校の英語の先生が面白くて、宮崎駿に似ている」という話をし始めた。写真があるというので見せてもらったら、髭をたくわえたおじさんではあるもの…

社会の中に「うなり」はあるか

時系列上で、ある量が増えたり減ったりする「振動」を繰り返すことによって、そこにはあるリズムが生まれる。週に一度のドラマを例にすると、ドラマを見る日は1、見ない日は0である。なんらかの行動をするかしないかで考える場合には、1か0かという形で…

エビングハウスの実験と記憶について

「エビングハウスの忘却曲線」というのがある。最初に何かを覚えてから、時間が経つにつれてどれくらい忘れていくかということを曲線で表したもので、よく勉強法の話題などで取り上げられる。 (出典:エビングハウスの忘却曲線 | SAKURA PRESS) この画像に…

私は他者と出会っているか

前回の記事では、「祭り」において私と他者とが互いの異質性を失い、同質な存在として集合するということを考えた。或いはもう少し前の記事では、「叶わぬ願望」を契機として、偶像化された他者と、現実とは反転した「理想としての私」とがどのような形で関…

道具の使用を禁止するというのはナンセンス

ある道具を巡って問題が起きた時に、その道具を使うことを禁止するという対応が取られることがある。最近こんな記事を見つけた。 生徒との私的LINE禁止 教諭5人免職で埼玉県:朝日新聞デジタル 生徒との私的LINE禁止 教諭5人免職で埼玉県:朝日新…

天気みたいなもの

トピック「本屋」について、幾つかの本をもとに「天気」について考えていることを書いてみようと思う。 天気といえば、国境などおかまいなしに広がって刻々と変化していて、ある時ある国の上空にあった雲が、風に流されて他の国の上空に移動したり、あるいは…

クァンタン・メイヤスー『亡霊のジレンマ』(岡嶋隆佑)を読んで

現代思想 2015年1月号 特集=現代思想の新展開2015 -思弁的実在論と新しい唯物論-作者: 千葉雅也,中沢新一,大澤真幸,赤坂真理,クァンタン・メイヤスー,フィリップ・デスコラ,篠原雅武,重田園江出版社/メーカー: 青土社発売日: 2014/12/27メディア: ムックこの…

人工知能と社会科学の関係

人工知能(AI)についての動画を見た。 動画の後半で、人工知能について考えることを通じて、人間は自分たちがどんなルールに基づいて生活しているのかについて反省する機会を得ることができる、再考を迫られる、そういう側面があるというようなことについて…

粘土と折り紙に教わるビッグデータの処理

「TEDで面白いスピーチないかなー」と思って探していたら、こんなスピーチを見つけた。 Kenneth Cukier: Big data is better data | Talk Video | TED.com 少し脱線するが、ここで個人的には面白いことがひとつ起きた。「ん?ケネス・クキエ?どっかで見たこ…

言葉やイメージを使わずに何かを達成するということ

(Why copywriters should love network science | Online Ventures Groupより転載) 近頃この辺のテーマについて考える時間が増えている。 先日の記事で紹介したハキリアリ、モジホコリ、ニューロンなど、それ自体はしごく単純なものが、とんでもないことを…

人やコンピュータでなく、ネットワークに問題を解決させるということ

ジェフ・スティベル『ブレークポイント』を読み進めていて、もう少しで終わり…というところまでやってきた。英語の方でどんな単語が使われているのか気になるので、近々英語でも読んでみようとも思った。 「第11章 結び シロアリ 絶滅」で、「ハキリアリ」(…

点と点をつなぐこと

①東浩紀さんの『弱いつながり 検索ワードを探す旅』*1 弱いつながり 検索ワードを探す旅 作者: 東浩紀 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2014/07/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (22件) を見る ②大澤真幸さんの「ランダムな線を引く」、或いは「…

日本でベンチャーが根付かない本当の理由

「アテンション・エコノミー(attention economy)」という言葉がふと頭に浮かんで、そういえば田端信太郎さんがこの言葉を使ってたなと思い、岡田斗司夫さんと田端さんの対談の動画を見始めたのが「そもそものきっかけ」だった。 岡田斗司夫×田端信太郎対談…

記憶

この動画(※オリジナルの映像は1982年のもの)を時間を置いて繰り返し見ている。何度観ても飽きることがない面白さ。 小説家の安部公房さんと分子生物学者の渡邊格さんの対談。 安部公房 ・渡邊格 対談完全版 - YouTube この動画を観ていて考えること・テー…