2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧
「かわいそう」という言葉は、「かわいそうだ」と思う人のいるその場で使ってはいけないんだと思う。「かわいそう」という言葉もまたその人を傷つける。 同じように、「〜さんひいてるじゃん」という言い方も、その「ひいてる」ように見える人のいるその場で…
「群選択」(group selection)という言葉を使う場合、通常は自分個人ではなく、自分の所属する集団にとって望ましい選択とされる。気になるのはこの「自分の所属する集団」というところで、互いに階層の異なる複数の集団にある個人が所属している場合、個人…
政権批判の材料として、しばしば「陰謀論」(conspiracy theory)が語られる。 現政権は〜しようとしているのではないか?(主観的な確率20%) →〜しようとしているしたら◯◯や△△にも合点がいく(勝手に確率50%を上回る) →◯◯や△△は現政権が〜しようと…
安部総理の「我が軍」発言が左翼(「安部政権は日本を滅ぼす」論者、日本亡国論者、「軍国主義」*1反対論者など)の間で問題になっている。20日の参院予算委員会で自衛隊を指してこのように発言した。総理自身のその後の発言では、 「共同訓練に関する質疑の…
「つめこみ教育とゆとり教育のどちらがよいか」ということがしばしば議論される。つめこみ教育はとにかく多くの知識を生徒につめこみ、ゆとり教育は知識の量を抑えつつ、生徒自身に考えるゆとりを作ることを強調する。 私はどちらにも反対だ。そもそも「あれ…
合理主義と権威主義 合理主義について 権威主義について 規範と実証 権威主義の妥当性 群選択の結果としての権威主義 現代における合理主義と権威主義 合理主義と権威主義 合理主義について 「誰が言ったかではなく、何を言ったか。」という言葉をときどき目…
SNSを見ていると、「悪意」をもった書き込みがすごい勢いで拡散・展開していくのをよく目にする。「いいね!」や「RT(リツイート)」など、SNSは個人の投稿を拡散することがシステムの根幹をなすように設計されている。特にFacebookは「羨み(Envy)」を拡…
日本は代議制(representative system)の国である。つまり人口がとても多いので、いろいろな問題についてのいろいろな政策について国民が自ら直接議論するのではなく、代理人(representative)として政治家を選挙で選び、彼らに国会で議論をしてもらうこと…
「世論」(public opinion)がどのように生まれ、変化していくかということに、近頃の私の関心は集中している。その一環として、ジョン・デューイの『公衆とその諸問題』(ちくま学芸文庫)を読んでいる。彼はウィリアム・ジェイムズの影響を受けたプラグマ…
世論はどうやって決まるか 代議制民主主義が政治的意思決定のプロセスの基礎を担うようになって久しいが、その一方で「世論」(public opinion)がいかに形成され、変動し、政治や文化、経済、社会というサブシステムを介して特定の決断を下すに至るかという…