テクノロジー

ポスト真実を考える前に

AbstractなAbstract ポスト真実の定義と問題提起:D→Q もっと簡単に真実を知るために:Vα→Vβ 視点α:情報を発信する側の工夫 視点β:技術 これまでの私の問題意識とどう通じるか:P(Q[past]→PS[V1, ... ,V5]) 視点1 時系列に沿って考えるということ(通時性…

情報の系列化

少し以前のできごとになるが2月の上旬にこんなニュースがあった。18歳のアイドルである松野莉奈さんが急死し、その死因について、事務所の正式な発表がなされる前から「ウイルス性の脳症が原因では?」というデマの情報がTwitterなどで拡散したというものだ…

情報と時間

近頃、情報と時間の関係について考えることが多くなった。それぞれの情報は、その属性に応じて、必要とする人へ届けられるべき「タイミング」というものがあるが、現在のインターネットはそういうところがうまく設計されていないのではないかと感じることが…

視力

比喩的にも文字通りの意味でも、目の悪い自分に比べれば、作家や画家やアニメーターや、映画監督やデータサイエンティストといった人たちの目の方が、何かについてよほどよく見えているんじゃないかと感じることがある。 たとえば自分に見えている「東京」よ…

Siriたち、或いはGoogleたちについて

iPhoneに標準搭載されている音声ガイドのSiriは、使えば使うほど利用者の要求にあった対応ができるように学習していく。しかし多くの人はそこまで辛抱強くSiriを使い続けることはないのではないだろうか。一部のヘビーユーザーたちのSiriは、とってもとって…

出合った相手ではなく、出会い自体とどう付き合うか

アナロジーと等価性 実存から構造へ 他の誰かが通った道 歴史と出会い 浪費と出会い 技術がもたらす出会いの形式 出会いとは別の道 アナロジーと等価性 数学では、マイナスにマイナスをかければプラスになる。このことは環(ring)と順序(order)の基本性質…

入門の門の奥

私は書店が好きで、特に何か特定の本を買うというわけでもないのに、毎日のように書店に行く。書店に行くと、そこに置かれている入門書の多さに驚く。いったい世の中には、どれほど多くの「門前」の人々が存在しているのだろうかと思わずにいられない。経済…

高校生に現代文を教えながらよい文章の構造について考える

やや更新が途絶えていた間に2016年もすっかり夏に入り、私がアルバイトをしている個別指導塾では夏期講習が始まった。私はその中で、高校生に向けて現代文の読解の仕方について授業をしている。普段の授業では英語(それも英語の文法)ばかり教えている私が…

ディスプレイと紙

今日は以前から気になっていた喫茶店「三十間」にやってきた。今年(2016年)の1月19日にオープンしたばかりの店ということで、まだ半年も経っていない。もともと銀座にあるお店が青山にも出店したということのようで、店についてからその辺の事情を知った。…

ハッシュタグで情報を減らす

ネット上に色々な人が色々なことを書き込むようになればなるほど、そこから自分の欲しい情報だけを取り出すのは難しくなるというのは、すでに多くの人間が指摘してきたことだ。まとまった量の文章を書くことはできなくても、140字なら書くことがあるという人…

何かを思い出すということ

何かを思い出すということと検索エンジンとの関係について。

ウェブページの読みやすさは書き手が決めるべきか

はてなブログでは自分のブログのデザインを色々と変更することができる。HTMLやCSS、Javascriptのコードを使えば変更の幅は広がるが、私はデザインを変更するときにはテーマを変えるくらいのものだ。自分にとって一番読みやすいテーマを探しては、割と頻繁に…

ランキングと記憶と銀行について

1. 私は時々、順序がつけられる前のウェブというものがどんなものだろうかと思ったりする。莫大な情報がなんの秩序(order / pattern)も持たずに散乱している広野のようなウェブというものを見ることはできるのだろうか、と。検索エンジンが、ニュースキュ…

サイコロが人とAIを振り分ける

サイコロの各目の出る確率を考えるとき、人間は何度も繰り返しサイコロを振らなくても、極端な話、一度もサイコロを振らなくても、それぞれの目が出る確率が6分の1であることを見抜くことができる。これを「直観」と呼んでいる人も多い。少数のデータから答…

SNSのある種のつまらなさについて

たまにFacebookやTwitterなどで、「〇〇について詳しい方いらっしゃったらぜひ教えてください!」という投稿を目にすることがある。 人望のある人間や信用のある人間、社交性のある人間、平たく言えば「リア充」とも言えるような人々なら、その投稿にたくさ…

Wikipediaの記事の生成を自動化できるか

Wikipediaの記事にはいろいろな参考文献のリンク情報が載っている。それらは書籍であったり、特定のウェブサイトであったり、論文であったりする。ある項目について記事を書く場合に、どういう情報が必要であるか、どういう書籍のどの部分を使って文章を書け…

並べ替えや選別から処理へ

改めて考えてみると、検索エンジンやキュレーションが行っていることの本質は、ウェブ上の様々なページのランク付けや選別だ。Googleはウェブ上の厖大なウェブページの中から、検索者が最も必要としていそうな特定のページを探し出そうと、今日もアルゴリズ…

RSSでもキュレーションでもGoogleでもSNSでもなく、欲しい情報をどうやって得るのか

高校生の頃、ジャパハリネットというバンドの「物憂げ世情」*1という曲が体育大会で使われた。ふとしたきっかけで久しぶりに聴きたくなって、YouTubeで探して聴いていると、歌詞のある部分が気になった。 溢れすぎる情報と毎日飛び交う電波の中 良くも悪くも…

決済手段が変わると行動パターンが変わる?

FinTechやブロックチェーン、或いはビットコインが流行るようになってから、「決済手段」ということにも世間の関心が集まるようになった。この決済手段ということについて、自分の場合で考えてみると、何かを買う場合にその決済手段がauWALLET中心に変わった…

ピッキング

綺麗な女性が現れる。そこでその綺麗さに惹かれて、惹かれて、ただ惹かれ続けてそれを褒め称えるのではなくて、その綺麗な人は今、どんなことを考えているのだろうと、その内面に踏み込んで行きたくなるときがやがてやってくる。マザー・テレサはかつて、愛…

人間にとっての未来、コンピュータにとっての未来

彼女がiPhoneのカレンダーアプリで西暦2015年からずっとスクロールして、西暦3000年のカレンダーをスクリーンショットしたものを見せてきた。そこで私は、要らぬ対抗意識のようなものに突き動かされるようにして、そのずっと先まで、西暦10000年までスクロー…

指と触覚から見るキーボードと手書き

「手書きは記憶に残りやすく、キーボードで書いても記憶に残らない」というのは、実は嘘*1なんじゃないかと最近感じることがある。自分にとってはどっちも大して変わらないように思えるからだ。それではどうしてそう思えるのかと言われれば、私にとってはキ…

バックライトに背を向けて

わざわざ報告するほどのことでもないのかもしれないけれど、このブログのテーマを白基調から黒基調へ変えた。理由は単純で、白が基調だと発する光の量が多くて目が疲れやすいから。ディスプレイのほとんどは電子ペーパー*1ではないので、ディスプレイでは背…

「プログラミング」という概念の拡張

ここにあるプログラマーがいる。彼は昼夜逆転の生活を送り、昼頃からもぞもぞと起き出してきて、コーラを飲みながら画面とのにらめっこを始める。そういう生活スタイルが、彼の描くコード(プログラム)と完全に無関係とは言えないのではないか、とふと思っ…

文章を書くことと社会との関わり

多くの人がブログやSNSという形で、インターネットを日常に不可欠のものとして使うようになって以降、ものを書く人が増えた。かつてはパブリックな場で見ることのなかった周縁の、或いは末端の「声なき声」は、日常的に可視化され、記録に残るようになった。…

認証技術と私の意識と身体

Googleで私が私のiPhoneで「タミル語」と検索するのと、別の人間がその人のiPhoneで同じ語句を検索するとき、その2つは違うものだとみなされる。それぞれの検索履歴上に「タミル語で検索し、これこれのページを見た」という記録が残り、そこから先の検索で…

情報との向き合い方について

情報の時代だとか情報爆発などと言われる。私個人についていえば、フィード購読アプリFeedlyを使って、毎日色々なメディアの記事をチェックしている。精読するのはごく少数の記事に限られるけれども、それでも色々な記事を読むことになる。新聞を隅から隅ま…

アダム・スミス批判を展開するバリー・シュワルツの記事を読んで

『なぜ選ぶたびに後悔するのか オプション過剰時代の賢い選択術』*1という本を書いたバリー・シュワルツ(Barry Schwartz)という人がいる。TEDで講演*2もしている。私が彼のことを知ったのはTEDの「The Paradox of Choice」(選択のパラドックス)という講…

IoTとジェスチャーと身体

Feedlyでこんな記事を見つけた。鍵を鍵穴に差し込んで回すとそれがスイッチになってTwitterでツイートできたり、Uberでタクシーが呼べたり、とAPI連携を利用していろいろなことができるようになるというデバイス。IFTTTやmyThingsなどとも連携できるらしい。…

クラウド上の記憶と人間の記憶

「記憶」(memory)ということについて、EvernoteやDropboxなどのクラウド上にデータを保存するサービスを使っていてたまに考えることがある。 EvernoteやDropboxなどのサービスを使ってクラウドに保存したものは、保存した人間自身も自分の頭の中に記憶して…

私たちが対話の相手ではなく画面を見つめるようになって何が変わったか

高校生の現代文で出てくる評論の文章からは学べることがかなりあるのでたまに読み返してみたりする。昨日も若林幹夫「メディアと市民的公共性」という文章を読んだのだが、メディアと人間の関係について改めて考えさせられるいいきっかけになった。こういう…

漫画のワンシーンから考える人間とテクノロジーの関係

自宅の近くに餃子とラーメンが食べられる(定食もある)店がある。さっき久しぶりにその店で食べてきた。 注文した札幌ラーメン(味噌)とチャーハンを待っている間、店の入り口に並べられた漫画の中から面白そうなものを探していると、以前から書店で見知っ…

「人間は変わらないさ」とアルゴリズムは考える

Feedlyで購読しているTechCrunchのサイトで「Past Behavior Does Not Determine Future Purchase」というタイトルの記事を見つけた。*1 タイトルを意訳風に訳すと「ネット上での過去の行動によって、これから買うものは決まったりしないよ」というところ。最…

ソーシャル物理学と自然言語処理の立場の違い

少し前の記事に書いたように、最近は自分の関心がコンピュータ科学の領域に絞られてきた。 plousia-philodoxee.hatenablog.com そこで人工知能に関する書籍のうち、いわゆる「人工知能は人類を滅ぼす」というような思想方面の書籍は避け、機械学習やディープ…

何を自動化し、何を自動化しないか

普段ニュースといったらSmartnewsとNewsifyというアプリの2つを中心に使っている。ちなみにテレビは見ない。そのNewsifyで読んでいた記事の中に、「Newsphere」という見慣れないニュースサイト(記事は日本語)があった。 newsphere.jp そのサイトをMacBook…

「人工知能が人類を滅ぼす」論に潜む暗黙の前提についての違和感

【字数:2602字 目安:6分】 「ディープラーニング」(深層学習)を中心とした人工知能に関する議論が最近国内でも流行っている。雑誌や週刊誌でも特集が組まれることが多いし、だいたいそこでは松尾豊さんとか小林雅一さんあたりを中心に記事が載っている。…

検索エンジンと人間の関係について考える

【目安時間:10分】 関心の変化 検索エンジンの役割について再考する あえて情報を引き出す手間をかけることの意義 人工知能と検索エンジンの関係という問題 関心の変化 久々にブログを更新する。前回の記事は大学院の院試の直前で、まだそれに向けてルベー…

設計するということ

トヨタのTNGAとTCP/IPの共通点 生物における階層化 モジュール化について トヨタのTNGAとTCP/IPの共通点 2015年5月2・9日合併号の週刊東洋経済のトヨタ特集を読んでいる。トヨタの自動車設計についての新しい構想「TNGA」(「トヨタ・ニュー・グローバル・ア…

来る水素社会について考える

【2037字 目安:5分】 以前から書店で見かけては気になっていたpen+をようやく購入した。 Pen+(ペン・プラス) 大いなる可能性を秘めた 下水道のミライ (メディアハウスムック) 出版社/メーカー: CCCメディアハウス 発売日: 2015/03/24 メディア: ムック この…

日本語で出会えるもの、英語で出会えるもの

【2424字 目安:5分】 「世論」というのを、「それは社会における情報処理の一形態である」というふうに考えるとどうだろうと思って、ネットで検索しても、日本語では「これは!」と思うものに出会えない。 しかし「social information processing」で検索す…

集団が情報を処理するしくみ

【3797字 目安:8分】 ①民主主義(democracy) …政治システム。構成員による「話し合い」で解決できるものが問題の中心で、専門的な問題、解決に高度な知識や技術を必要とする問題*1には、専門家の関与が不可欠。決議を構成員全員が行うタイプ(直接民主制*2…

新聞とテレビについて

メディアの偏向報道が取りざたされることが増えた。いつからか。安倍政権になってからか?安倍政権はイカれてるのだろうか?私としては正直そんなことはどうでもいい。というより、そういう捉え方で実りある議論が成り立つとは思えず、あくまで自分が解決に…

陰謀論はどうしてこんなに流行るのか

政権批判の材料として、しばしば「陰謀論」(conspiracy theory)が語られる。 現政権は〜しようとしているのではないか?(主観的な確率20%) →〜しようとしているしたら◯◯や△△にも合点がいく(勝手に確率50%を上回る) →◯◯や△△は現政権が〜しようと…

誰かが1を言えば、すぐに100になってしまう風潮への違和感

安部総理の「我が軍」発言が左翼(「安部政権は日本を滅ぼす」論者、日本亡国論者、「軍国主義」*1反対論者など)の間で問題になっている。20日の参院予算委員会で自衛隊を指してこのように発言した。総理自身のその後の発言では、 「共同訓練に関する質疑の…

権威主義はどうやって生まれるのか

合理主義と権威主義 合理主義について 権威主義について 規範と実証 権威主義の妥当性 群選択の結果としての権威主義 現代における合理主義と権威主義 合理主義と権威主義 合理主義について 「誰が言ったかではなく、何を言ったか。」という言葉をときどき目…

SNSにおける「悪意」の拡散

SNSを見ていると、「悪意」をもった書き込みがすごい勢いで拡散・展開していくのをよく目にする。「いいね!」や「RT(リツイート)」など、SNSは個人の投稿を拡散することがシステムの根幹をなすように設計されている。特にFacebookは「羨み(Envy)」を拡…

道具の使用を禁止するというのはナンセンス

ある道具を巡って問題が起きた時に、その道具を使うことを禁止するという対応が取られることがある。最近こんな記事を見つけた。 生徒との私的LINE禁止 教諭5人免職で埼玉県:朝日新聞デジタル 生徒との私的LINE禁止 教諭5人免職で埼玉県:朝日新…