素直になるのが、たぶん一番難しい

 脳科学者の中野信子さんのブログ記事を見ていて、「ああそうか、『ブログ』って本来はウェブ上のログのことだから、変にがんばらずに気軽にログを取っていけばいいのか」と思い、今回はいつもより気楽な感じで記事を書いている。ちなみにそのブログ記事はこれ。

ameblo.jp

 

 新しい彼女と付き合い始めたせいか、前に比べて変に見栄を張ることが減ってきた。「人からどう思われるか」ということを前ほど気にしなくなり、自分は自分のままでいいやと肩の力が抜けたような感じだ。

 

 思えば自分は、これまで必要以上に肩肘を張ってがんばっていた。どうせコミュニケーション能力も「誰からも愛される気さくさ」などもないのだから、変にがんばったところでしょうがないのに、なぜかやたらとがんばっていた。そういうときには大抵自分を良く見せようとして無理をしているから、本来は簡単な問題が無駄に難しく見えてしまったりする。余計なバイアスに影響されて目がくもっているのだろう。だから自分の周りの人やものに向き合う時に、素直になれないで取り繕ったりする。

 

 でも素直になれば、簡単な問題を簡単なまま見ることができる。視界はクリアになって、いろいろなことに気がついたり、思い出したりできるようになる。物事を難しくする一番の原因は「素直になれていないから」だとするならば、素直になるのがたぶん一番難しいことなんだろう。

 

舌なんて大して肥えてもいないくせに、本当は大してうまくもないクッキーを「これはうまい」と称賛したり、

クラシックなんて本当はちっともわからないくせにわかったようなことを言ったり、

絵画について、まともに鑑賞なんてできないくせに偉そうにあれこれ指摘してみたり…。

 

そんなことはみんな、高校の頃に古典の授業で読んだ文章の中で、いろんな人間が、例えば鴨長明吉田兼好あたりが、「そんなものは物事の本質とは関係ないし、みっともないだけだ」と指摘していそうなことで、確か当時の自分もそれに共感していたと思ったのに、気がつけばうっかりそれにはまってしまっている。我ながらまったくやれやれだ。

 

フェイクのルイヴィトンのバッグのような人生は送りたくない。それよりも、自分に正直に、素直になって、自分の感性や考えに沿って物事に向き合ってそれを楽しめる人生を送りたいと思った。