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(出典:【画像も】怖いくらいに美しい松井冬子の作品の値段などを大発見! | まとめアットウィキ - スマートフォン
いずれも東京芸大出身の画家、松井冬子さんによる作品。不気味なものがまさにその不気味さを前面に出し、それがかえって美しくもある。不気味ということの本質はなんであろうかと私は立ちどまって考えさせられる。)
見えないものは、見えないからこそ人の想像力をかきたてる。
書かれなかったことは、まさにそれが書かれなかったが故に、行間にゆとりを生み、その空白がかえって書かれたものの広がりを作り出す。
幽霊にしろ、サンタクロースにしろ、或いは神にしろ、正体がハッキリしないからこそ、あえてぼやけているところを残しているからこそ、かえって人の記憶に残り、人はそれについて考えさせられてしまう。
見えてしまえば、書いてしまえば、なんのことはない、そこに答えがあり、それが終わりでもある。
余白はそうはいかない。余白は未来と同じだ。そこに何があるのかは、今はまだわからない。そしてわからないからこそ、人の心を捉える。捉えられたその先に何があるのかわからないのに。
つかみどころのない、正体のはっきりしないもの、そういうものの持つ存在感は、はっきりと存在しているものよりもむしろ大きい。