昨夜から起きているちょっとした変化

 昨夜、仕事帰りに彼女と3ヶ月ぶりくらいに「タロー」(大森)に食べに行った。そこで2年ぶりくらいに「マゼタロー」(油そば)を食べたのだが、以前はかなり苦労して食べきったのに、昨夜は信じられないくらいさらっと完食してしまった。

 

店を出て彼女と駅のホームで電車を待っている間に、最近仕事帰りに買って食べるのが習慣になっているブルボンのチョコレートブラウニーを1本買って食べたのだが、特におなかへの負担も感じなかった。

 

なんとなく、自分の中でずっとオフのままになっていたスイッチがオンに切り替わったような感覚で、その後、井の頭線の電車の中では久々に読書に没頭することができた。まあ読みやすい本だったということもあるんだろうけど。(ちなみに読んでいたのは茂木健一郎さんの『脳を活かす勉強法 奇跡の「強化学習」』(PHP研究所)。久々にこういう系統の本を読んだ。)

 

脳を活かす勉強法 奇跡の「強化学習」

脳を活かす勉強法 奇跡の「強化学習」

 

 その本の中で集中力について書かれている箇所があって、「気分が乗り気だろうと乗り気でなかろうと、とにかく始めてしまうこと」が強調されていて、自分も最近塾の生徒に勧めていることではありながら、自分は意外と実行できていなかったなあという気になり、実行しようと思い立った。

 

帰宅後、さっそく読みかけの状態だった『チューリングの大聖堂』を続きから読み始め、こちらも今までよりだいぶ集中した状態で読み進めることができている。今朝も起きてすぐに続きから読み始めることができた。自分の中で久々にスッキリしている感覚がある。

チューリングの大聖堂: コンピュータの創造とデジタル世界の到来

チューリングの大聖堂: コンピュータの創造とデジタル世界の到来

 

同時に溜まっていた洗濯物も一気に洗濯して干して、食器も一気に洗って元の場所にしまい、動きも機敏になった感じがした。 

 そういえばちょっと前に読んだ『データの見えざる手 ウェアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』にもそんなことがかかれてあった。少し引用しよう。

 

センサで測った行動データは、数字の列である。これからその人の身体運動の特徴尾また数字で表すことができる。たとえば、赤外線の対面センサと加速度センサのデータを組み合わせることで、人と面会している(相手から赤外線の信号を受信している)ときに、身体をよく動かすかどうか(1分間に何回身体を動かすか)が定量化できる。すわなち

 

 「会話するときの、身体運動の量(毎分何回身体を動かすか)」

 

を、数値として定量化できる。この数値には、人により、大きい人と小さい人がいる。この数値が大きい人の集団と、前期の様々な質問への解答を比べてみると、実は

 

 「積極的に問題解決する人」

 

の集団とよく一致するのである。すなわち、「会話時に頻繁に動く」のは、「積極的に問題解決する人」に共通の特徴なのである。積極的に問題解決しようとすれば、前向きな会話が必要で、その時の身体の動きは活発になるのである。(同書82、83ページより引用)

 

 「身体が活発に動いていることと、脳の働きが活性化していることの相関」と「会話中に身体が活発に動いていることと、問題解決との相関」がどの程度重なるかについては少し考える必要があるが、自分の実感では確かに身体が俊敏に動く、軽々と動くときの方が、頭も冴えているように思う。

 

 一体何がきっかけで、この「スイッチ」がオンに切り替わったのだろう。これについて、「人生はいつどこでどんなきっかけで変わるかわからないものだ」とか「セレンディピティ」というような「もっともらしいけど実際のところ自分にとっては感覚的にしっくりこない表現」に自分についての説明を委ねてしまうのは好きではないので、しっくりくる説明を考えている。

 

集中状態に切り替わるような条件が、身体レベル、或いは脳のレベルで存在しているんだろうと思う。自分にとっての条件がどんなものなのかがハッキリすればうまく活用したい。というよりも、それが自然体という状態にもっていきたい。 

 

久々にひとつのことに集中し、続きを求める感覚に浸ることができている。やっぱりこの感覚は何物にも代え難い。

 

このスイッチがオフに切り替わることがないように、ずっとオンの状態を維持しようと思う。それにはたぶん、自分にどんどん作業を与えて集中してそれに没頭するのがいいんだろう。これが終わったらこれ、それが終わったらこっち、という風に。階段を一段一段とどんどん上っていくのにも似た感覚。

 

小学生のころ、夢中で本を読み進め、時間が経つのを忘れたあの感覚を、ちゃんと取り戻したい。

 

ちょっと話が前後するけれども、2週間くらい前に、高校の化学の参考書を読んでいたとき、その内容があまりにおもしろく、頭の中でドーパミンが分泌されているのが自分ではっきりわかるような感覚を抱いたことがあった。

 

その感覚と、この集中の感覚を、セットで維持したい。