「意識が高いか低いか」なんて考えるだけ時間の無駄じゃないかと思う

トピック「意識高い」について 私がまだ学生だった頃、「意識高い系」と「スイーツ(笑)」の二つをネット上や大学のキャンパス内、あるいはスタバでの会話や電車の中での会話など、いろいろな場所で耳にした。私は福岡県出身だが、地元ではどうも物足りなさ…

階段

両脇には壁も手すりもなにもない、終わりの見えない階段がある。その階段の上にいるのは私だけであって、辺りを見回すと、私の見知った人や、見知らぬ人びとが、それぞれに階段を上ったり下りたり、目を瞑って階段の脇へジャンプして、底の見えない遥か下の…

私と母の仕事に対する考え方をめぐって

先日久々に母と電話をした。話し出すといつも長くなってしまい、だいたい2時間くらいはすぐに過ぎていって、長い時には4時間近く話していることもある。よくもまあ飽きずにこれだけ話が続くものだと自分でも思う。 その電話の中で、仕事について近頃考えてい…

バッタと蛇

バッタはどんどん跳ねる。ひとっ飛びであっちやこっちまで行ける。 それに対して蛇は、地上を這い、一気に隔たったところまで進むということはできない。 私自身はバッタの側か蛇の側かどちらだろうと、ふとそんなことを考えた。 誰かと話していて、「◯◯くん…

鎌倉時代の公務員(御家人)たちのモチベーション

塾講師の仕事柄、参考書*1で日本史の勉強をしていたら、鎌倉時代(特に元寇の後)から室町時代にかけての御家人は貧しくて大変だったということが書かれていた。最近「モチベーション」という言葉の使われ方がおかしいと思っていたこともあって、この言葉に…

人を測るものさし

人を測るものさしは、学歴と資格とSNS上の発言と、その他に一体何があるのだろう。ある人がいて、その人は本当はどんな人間なのか、どんな可能性を持っているのか、そういうことを直接確かめることができないから、その痕跡、その印になる様なものを探した結…

unlearnとトラウマ

昨日くらいから色々と反省するところがあって、今自分がしている仕事の意義を考え直している。その一連の考察の一部が、ちょうど1本分の記事くらいの分量の内容になりそうなので、ここにそれを切り出して、まとめてみようと思う。 私は現在、アルバイトをし…

不景気とシャッフル

昨日は晴れていたからロードバイクで通勤しようと思っていたのだが、どうも頭がクラクラするので、結局電車で通勤した。バイトを終えて最寄駅に着き、駅前のコンビニに立ち寄った。コンビニ弁当と野菜ジュースと、鉄分入りのヨーグルトとR1のドリンクタイプ…

自転車

人はどうして自転車でバランスをとって走ることができるのか、現代の科学ではそのメカニズムは未だにわかっていないというのを、以前に何かの本で読んだ。それはとても印象的だったから、今でも覚えている。自転車に補助輪があれば、前後についた車輪は、補…

1275

昨日、自転車で通勤していると、信号で停車したときに前に止まっていたトラックのナンバーが「1275」だった。4桁の数字を見ると、四則演算を組み合わせて10にする…ということもたまにやるけれども、このときはそういう頭の体操みたいなことはしないで、私の…

ページの折れた辞書

高校受験のとき、一番行きたかった高校は偏差値が足りずに諦め、二番目に偏差値の高い高校を選んだ。その決断をする前に、自宅から5kmほども離れた最寄駅の脇にある書店で、一冊の英和中辞典を買った。その辞典は、私が行きたかった第一志望の高校で指定され…

箪笥(たんす)と街路樹

一番上の抽斗(ひきだし)には、手袋やマフラーや帽子の様なアクセサリーや下着を、二番目にはTシャツやワイシャツなどのトップスを、三番目にはボトムスを、その下には…という風に、箪笥のそれぞれの抽斗へ、衣類を仕分けてしまっていく。服を着るときにな…

証明書

これさえ満たしていれば一人前であると、人々から認めてもらえるもの、他のことが全てアウトであろうとも、そこで結果が出せてさえいれば、他の過ちは全て大目に見てもらえる、営業成績だとか、数字だとか、そういうものにだけ自分を捧げてしまって、電車の…

揺動とざわめき

ひとたび認めてしまえば、もう二度と認める前までの自分には戻れなくなってしまうような、そういうものがある。ひとたび口に出して言ってしまえば、もうどうしたって「なかったこと」にはできなくなってしまうような、そういうものがある。言葉を知らなかっ…

ピッキング

綺麗な女性が現れる。そこでその綺麗さに惹かれて、惹かれて、ただ惹かれ続けてそれを褒め称えるのではなくて、その綺麗な人は今、どんなことを考えているのだろうと、その内面に踏み込んで行きたくなるときがやがてやってくる。マザー・テレサはかつて、愛…

パイの実

私は小さい頃から、なぜかパイの実が嫌いだった。彼女は好きらしいので、この前もコンビニでパイの実を買って二人で食べたりもしたのだが、やっぱりどこか馴染めないというか、受け入れ難いものを感じてしまった。小さい頃は食べることさえ拒むくらいであっ…

板チョコ

布団で寝ていると、夜中にふと目が覚めた。窓から外の様子が見える。暗い空の中をヘリが一機、向こうから飛んでくるのが見えた。それは私の家の方へ近付く様に飛行していて、それでも目の悪い私はなかなか気が付かなかったが、そのヘリは普通のヘリではなく…

客と椅子ときまり

今の憲法である日本国憲法は、戦後にアメリカから与えられたものであって、日本人が自ら贏(か)ち得たものではないということが、しばしば問題とされる。憲法というのは、或いはもう少し広く法というものは、自分たちで生み出すからこそ意味があるのであっ…

command+R

私が使っているMacBook Airでは、command+Rで「Refresh(ページ更新)」を行うことができる。ブログのアクセス解析のページを開いていて、ちょっと時間が経ったときに、アクセス数が増えたかを確かめるときにこのコマンドを使うことが多い。コマンドを入力す…

コンビニ店員と軍人

年明け最初の外出は、開いているのがそこぐらいということもあって、自宅の近くのコンビニだった。普段はアルバイトから帰ってくる深夜に利用することが多く、平日の昼間に利用するのはどちらかというと珍しい。だからその時間帯にシフトが入っている店員は…

歴史に出会う時

私は幼い頃から、自分の身に起こったことについて、あまり頓着しないところがある。頓着しないから覚えていないのか、それとも覚えていないから頓着してもしょうがいないと考えているのか、それは判然としない。とにかく頓着はせず、また覚えていない。しか…

私と元号

今年のクリスマスイブは、27年間で最悪のクリスマスであった。私はその日、職場に自宅の鍵を忘れてきてしまい、自転車で深夜に帰宅して鍵を開けようとしたときにそのことにようやく気がついて呆然とした。隣人に一晩だけ泊めてもらえないか頼んでみたが、案…

3杯のダージリン

前の彼女からもらったティーポットで、ずいぶん前から冷蔵庫の中で眠り続けていた紅茶を淹れた。茶葉はすっかり乾燥しきっていた。 とある友人からもらった電気ポットでお湯を沸かし、それを計量カップへ移しかえた。電気ポットから直接ティーポットへお湯を…

誰が落としたか いつ落としたか どうして落としたかもわからない小石が水面に触れると 触れた以上はどうしてたって波紋が広がる 波紋が消えてしまう迄に ただ水面が揺れるだけでない様々な事柄が まるで自然であるかのように次々と起こり それは新たな小石や…

甲州街道につかまって

先週の金曜日に経験した、鳥肌の立った出来事について、その印象の強度が弱まっていく前に、文章にしておこうと思う。 私はその日、深夜の3:30まで開いている渋谷のスクランブル交差点のところのスターバックスの店へ行った。私は店にいるとき、ふと思い立っ…

みかん

この記事は、26歳の自分として書く、最後の文章になるかもしれない。少なくともこの「はてなブログ」で書く文章としては。もうすぐ、私は小学校1年生の時の担任の先生と同じ、27歳になる。私は先生と、ある何らかの意味で同じようにものを考える、そういう人…

子どもと地震と日本

湊かなえの『告白』*1という作品を読んでいる。第2章まできて、学校が舞台になっていることがきっかけで、私の中で学校とか子どもについての見方が変わってきた。それについて考えたことを少し書こうと思う。そしてそれは、少し前に地震について考えていた…

働くことの中にある自己満足

働くことには、誰かから給料という対価をもらうことによって評価されるという他律的な側面と、誰からも評価されなかったとしても私自身が満足することができるという自律的な側面の、二つの側面がある。経済学では、市場における交換と分配を中心に据えるの…

人間にとっての未来、コンピュータにとっての未来

彼女がiPhoneのカレンダーアプリで西暦2015年からずっとスクロールして、西暦3000年のカレンダーをスクリーンショットしたものを見せてきた。そこで私は、要らぬ対抗意識のようなものに突き動かされるようにして、そのずっと先まで、西暦10000年までスクロー…

無根拠的に展開される社会現象の可能性

社会学や文学の領域も含めて、一般に思想や哲学を論じる人間は、思想や哲学が人間の行動を根本的なところで規定しているものを探り当てるということを前提として、自らの議論を展開していく。 しかし、思想や哲学などとは無関係な、それらとは全く断絶したと…