科学

問題と解答はホモトピー?

最近にわかに海外ドラマにハマり、ここ1週間は『ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル』を見続けている。尤も、これは海外ドラマにハマっているのか、それとも数学の色んな応用事例に興味があるということのか、錯綜していてよくわからない部分があるけれど…

確率をめぐる人間とコンピュータの関係

確率(probability)について、近頃漠然と感じることがある。 個人の頭の中では処理できないくらい、多くの情報が関わって決定されるような現象は、たとえそれが原理的には確定的(deterministic)なものであろうとも、その人にとっては「運」とか「確率」の…

タンパク質と脳はどちらが賢いか

(画像はthe traveling salesman problem challenge for cheeseheads | Punk Rock Operations Researchより引用) 「P≠NP問題」というのがある。「NP問題」というのはNon-Polynomial(非多項式)、つまりある多項式で表される時間以内では多くの解答の候補の…

理屈のような物語と、物語のような理屈

漠然と考えていたことについてのツイートから話を始めようと思う。 アナロジーということについて、最近ふと気付いたこと。日常的なことをアナロジーとして科学の事柄を説明するのは抵抗ないけど、科学的な知見をアナロジーとして日常のことを説明するのには…

言葉やイメージを使わずに何かを達成するということ

(Why copywriters should love network science | Online Ventures Groupより転載) 近頃この辺のテーマについて考える時間が増えている。 先日の記事で紹介したハキリアリ、モジホコリ、ニューロンなど、それ自体はしごく単純なものが、とんでもないことを…

自分の中で、自分について「見えているところ」と「見えていないところ」

(画像は葉酸補酵素結合型ヒトTタンパク質の立体構造と、高グリシン血症で同定された変異部位。以下のサイトより転載:http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/press_release/2005/050708/) 自分の意志で何かを決めるというとき、或いはなんとなく…

理論家と脚本家

人と話をしているとたまに感じることがある。 ああ、自分が考える筋書きの中でしか、人は生きられないし、理解することもできないし、現実を受け入れることもできないんだなあ、と。 自分が想像できる筋書きの範囲で現実を捉え、想像できる筋書きの範囲で自…

多数決の適切なサイズは存在するか

中学生のころに学級委員をしていて、クラスで多数決を取ることがあった。自分は教室の前方、教壇の位置に立って、手を上げた人の数を数え、黒板に正の字を書いていく。 そこから見えるのは、顔と名前を知っていて、話したこともある人間たちだけだった。クラ…