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客と椅子ときまり

今の憲法である日本国憲法は、戦後にアメリカから与えられたものであって、日本人が自ら贏(か)ち得たものではないということが、しばしば問題とされる。憲法というのは、或いはもう少し広く法というものは、自分たちで生み出すからこそ意味があるのであっ…

みかん

この記事は、26歳の自分として書く、最後の文章になるかもしれない。少なくともこの「はてなブログ」で書く文章としては。もうすぐ、私は小学校1年生の時の担任の先生と同じ、27歳になる。私は先生と、ある何らかの意味で同じようにものを考える、そういう人…

ボコハラムが殺害した人の数が1年で4倍に増えた事実について

水曜の昼間に渋谷のスタバで元彼女と話した時に、たまたま上の階のブックカフェで目にしたニューズウィーク誌の記事が気になり続け、結局昨日購入した。「早く買わなければコンビニから消えてしまう…」と焦る気持ちもあった。大きな書店に行けばバックナンバ…

教育をめぐる歴史的な問題

学校や塾*1というのは、その時その時の権力の中枢とのどのような関係の中から生み出されてきたものなのか。権力によって生み出された装置としての諸制度や諸機関、そして時の言説について考えたのはミシェル・フーコーだった。 それはいくら「学校」や「塾」…

恐怖の原点はどこにあるか

霊、妖怪、化け物、エイリアン、モンスター…。国は違えど人間は恐怖の対象に形を与えずにはいられないものらしい。それは「形がない」(対象自体を認識できない)という事態を少しでも解消したいという欲望がそうさせるのではないか。それらは姿形が与えられ…

「人間は変わらないさ」とアルゴリズムは考える

Feedlyで購読しているTechCrunchのサイトで「Past Behavior Does Not Determine Future Purchase」というタイトルの記事を見つけた。*1 タイトルを意訳風に訳すと「ネット上での過去の行動によって、これから買うものは決まったりしないよ」というところ。最…

言葉の問題、検索の問題

昨日、母とメールで「格差」についてのやりとりをした。私は最近読んでいるモイセス・ナイム『権力の終焉』の内容などを引き合いに出しながら、こんな風に書いた。 「世間ではトマ・ピケティの書いた『21世紀の資本』などを中心に、格差、格差と言っているが…

検索エンジンと人間の関係について考える

【目安時間:10分】 関心の変化 久々にブログを更新する。前回の記事は大学院の院試の直前で、まだそれに向けてルベーグ積分などの勉強をがんばっていた頃の自分が書いたものだが、ここ最近の自分はすっかりそういう分野への興味関心を失ってしまった。今は…

Interdisciplinary Democracy

【2687字 目安時間:6分】 TPPに参加すべきかどうか、原発を廃炉すべきかどうか、米軍基地を辺野古に移設すべきかどうか…。 世の中にはいろいろな問題があって、要領が良くないくせに凝り性の私は、納得のいく結論を出すのにかなりの時間を要するだろう。だ…

日本語で出会えるもの、英語で出会えるもの

【2424字 目安:5分】 「世論」というのを、「それは社会における情報処理の一形態である」というふうに考えるとどうだろうと思って、ネットで検索しても、日本語では「これは!」と思うものに出会えない。 しかし「social information processing」で検索す…

高校の数学Aを日常に応用する

【509字 目安:1分】AならばBが成り立つとき、BだからといってAとは限らない。日本人だから人間だ、が成り立つからといって人間であれば日本人であるとは限らない。能力や人格が優れた人ならばお金をたくさん稼げる、が成り立つからといって、たくさん稼げた…

大きなものと小さなものの相互作用ーコロイド的なもの

近頃、塾の生徒を教えるのに高校の化学を学んでいて、「コロイド」(colloid)というのを知った。大きいものが小さいものに溶け込んでいる物質の状態を指すもので、その「大きいもの」のサイズは直径1nm〜100nmの粒子(コロイド粒子という)で、この大きさの…

バレンタインデーの1日

今日は日記風に書いてみようと思う。 バレンタイデーということでGoogleのトップページも案の定面白いことをしている。 去年の10月以来、久しぶりに髪を切った。すっかり前髪が伸びてしまっていて、風の強い日は少し鬱陶しさを感じるような状態だったが、そ…

答え合わせのないまま進む議論と、それについていく人々

近頃、知識や思想、体系の伝わり方ということについて、心配に思うことが多い。 例えばある著名な人の講演会やトークライブなどで、専門知識のない人が専門家同士の議論を聞いていても、内容が専門的でどちらが正しいか判断できないということがある。専門家…

情報化時代で問題になるのは「意識」だと思う

「無意識」について考えていて、そこから発展した、情報化と意識の関係についての考えを書いてみようと思う。 人間が普段やっている判断の9割以上は無意識によって決定されている、と言われる。人間というのはともすると、「意識してものを考えたり感じたり…

人工知能と社会科学の関係

人工知能(AI)についての動画を見た。 動画の後半で、人工知能について考えることを通じて、人間は自分たちがどんなルールに基づいて生活しているのかについて反省する機会を得ることができる、再考を迫られる、そういう側面があるというようなことについて…

迷路の壁と、道を選ぶ人間

四角を書いて、その左上と右下に2つ点をとり、片方の点からもう片方の点へ行くにはどうすればいいかという問題を考える。この答えは単純で、2点を直線で結べばいい。 次はそこに、壁を置いてみる。するとまっすぐは進めなくなって、進み方は制限される。壁…

歴史を学ぶことは可能か

歴史を教えてくれるのは歴史家だろうか。いや、そもそも歴史は誰かに教わるものなんだろうか。 世間で流通しているいわゆる「戦国時代」なんかは、もはや歴史というよりも一つのドラマにすぎないような印象を覚える。色々な戦国武将の内面の葛藤や戦略につい…

丁寧にするということ

塾で生徒に勉強を教えていると、教えることを通して逆に教えられるということがよくある。 「習うより慣れろ」式に、とにかく量をこなして解き方を頭にすりこんでいくタイプの学習法をやるタイプの子は、模試のときだけでなく、定期テストでも、解いたことの…

箱に答えが載ってないジグソーパズルについて

ジグソーパズルは、普通箱に答えが載っている。モンサンミッシェルの写真、ミッキーのキャラクターたちが勢ぞろいした画像、金閣寺などなど、パズルを始める人は、答えを知ってしまっている状態でピースを並べていく。これを「ジグソーパズルN」と呼ぶことに…

問題と解答はホモトピー?

最近にわかに海外ドラマにハマり、ここ1週間は『ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル』を見続けている。尤も、これは海外ドラマにハマっているのか、それとも数学の色んな応用事例に興味があるということのか、錯綜していてよくわからない部分があるけれど…

確率をめぐる人間とコンピュータの関係

確率(probability)について、近頃漠然と感じることがある。 個人の頭の中では処理できないくらい、多くの情報が関わって決定されるような現象は、たとえそれが原理的には確定的(deterministic)なものであろうとも、その人にとっては「運」とか「確率」の…

結局のところ、「問題を解く」というのは何をどうすること?

(画像はA3 Problem Solving Workshops for Manufacturers in South Carolinaより転載) 台風19号ヴォンフォンの接近で雨が激しくなっている。そして下の階からはゴトゴトと音がし続けている。何が起きているんだろうか…。 情報処理(information processing…

粘土と折り紙に教わるビッグデータの処理

「TEDで面白いスピーチないかなー」と思って探していたら、こんなスピーチを見つけた。 Kenneth Cukier: Big data is better data | Talk Video | TED.com 少し脱線するが、ここで個人的には面白いことがひとつ起きた。「ん?ケネス・クキエ?どっかで見たこ…

言葉やイメージを使わずに何かを達成するということ

(Why copywriters should love network science | Online Ventures Groupより転載) 近頃この辺のテーマについて考える時間が増えている。 先日の記事で紹介したハキリアリ、モジホコリ、ニューロンなど、それ自体はしごく単純なものが、とんでもないことを…

自分の中で、自分について「見えているところ」と「見えていないところ」

(画像は葉酸補酵素結合型ヒトTタンパク質の立体構造と、高グリシン血症で同定された変異部位。以下のサイトより転載:http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/press_release/2005/050708/) 自分の意志で何かを決めるというとき、或いはなんとなく…

Googleに代わるもの

いつもの様に通勤途中の電車の中で本を読んでいた。今回はジェフ・スティベル『ブレークポイント ウェブは過成長により内部崩壊する』(角川EPUB選書) ブレークポイント ウェブは過成長により内部崩壊する (EPUB選書) 作者: ジェフ・スティベル,今井和久 …

多数決の適切なサイズは存在するか

中学生のころに学級委員をしていて、クラスで多数決を取ることがあった。自分は教室の前方、教壇の位置に立って、手を上げた人の数を数え、黒板に正の字を書いていく。 そこから見えるのは、顔と名前を知っていて、話したこともある人間たちだけだった。クラ…

専門が複数にまたがる問題

大学にいたころ、開発経済学の授業ノートを友達に借りたことがあった。それを片っ端から読んでいると「緑の革命(Green Revolution)」について書いてある箇所があった。そこでは「緑の革命」が、途上国の経済発展にどのような恩恵をもたらしたかということ…

記憶

この動画(※オリジナルの映像は1982年のもの)を時間を置いて繰り返し見ている。何度観ても飽きることがない面白さ。 小説家の安部公房さんと分子生物学者の渡邊格さんの対談。 安部公房 ・渡邊格 対談完全版 - YouTube この動画を観ていて考えること・テー…

主語を変えること

「無生物主語」という概念がある。「その事故は彼女を悲しませた。」というアレである。「主語はいつも人間だ」と思っているととんだところで足下を掬われるかもしれない、いや既に掬われてしまっているかもしれない、今回はそんな話である。 まずはこの文か…

かつて自分がいた場所に、今いるその人

この記事は多くの記事のひとつであるにとどまらず、他のいくつもの投稿とのネットワークの中で「ハブ」として機能することになるんだろうな…。 0. 回想から #心理 #日常 なんとなく落ち着かなくて、やるせなくて、どうして自分はこんな状況に置かれているん…

小銭が財布から全て消える確率は?

今回はコンビニで支払いをしていてふと思いついた問題について書こうと思います。ちなみにまだ答えはでてません。 こんなこと気になる人はほとんどいないでしょう。そしてこの記事のアクセス数はたぶん伸びないでしょう。 ・・・でもそんなことは僕はどうで…

告白

今回は僕のこれまでの数々の挫折について告白しようと思います。 一番伝えたいメッセージをまず書くと、「思った様に進めなかった後悔よりも、進めなかったことで新しく見えるようになったものの方が、遥かに重要だと感じる。」ということです。 このところ…

すべては肉体労働だから?

週刊少年ジャンプで連載中のスポーツ漫画『ハイキュー!』のアニメを観ていて思ったことについて書こうと思います。 0. バレーボール、身体、モーション 個人で競うスポーツ、チームで競うスポーツなど、「スポーツ」と一口に言っても色々ありますが、『ハイ…

見えないものを見ること To See What Can't Be Seen

小さい頃にシャーロック・ホームズや名探偵コナンに熱中した。その頃から自分の推理小説好きが始まった。 足を見ただけで依頼者がどこから来たかを当てるホームズに感心し、自分も同じ様に、ほんの些細なことから全体像を正確に見てとる観察眼、洞察力を得ら…

ブックオフでの査定と情報処理 The Evaluation at BOOK OFF Store and Its Information Processing

近頃、この先も読みそうにないかもなと思う本はブックオフでどんどん売るようになった。 そもそもどうしてこの本を買ったんだろう、あの時の自分がわからない、みたいなこともままある。 それでもブックオフで査定が終わって金額を確認する時、「こんな安い…

真似と新しさ

何かを学ぶときには、どうしても誰かや何かを真似なければならないけど、人がしゃべることのほとんどは、これまでに誰も喋ったことのない文になっていることを合わせて想起するなら、新しいものは結局のところ組み合わせの産物、掛け算の産物なんだなとしみ…

ドラえもんが歌を歌えば

僕はここにいる キミのポケットに キミと一緒に旅するために 待っていたんだよ 気付いてくれるまで 「ポケットの中に」 作詞:武田鉄矢 歌:大山のぶ代 ---------------------------------- 久しぶりにドラえもんのこの歌を聴いていたら、ふと思ったのですが…